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2022.11.11
Column
No.30「アンテナを高く持て?!」
この時期、若手社員向けの研修などに登壇すると、「普段からアンテナを高くしておかないとダメだぞ、と上司によく言われます」とおっしゃる受講者がいらっしゃいます。
確かに私自身も過去、言われたことはありますし、私自身も部下に述べたこともございます。そもそも「アンテナを高く持つ」ということはどのようなことなのでしょうか?
「選択的認知」という言葉を聞いたことはございますでしょうか?定義は難しいのですが、意訳すれば「自分に興味・関心のある情報などは、目に入りやすい」という脳の働きを意味する言葉です。ここから言えることは、業務に必要な事柄・情報、自身の課題感などをしっかりと認識している人は、自身にとって有益な情報等が入ってきやすいことになります。
となりますと、若手社員などにアンテナを高く持たせるためには(もしくは、自らが高く持つには)、下記のような事項が必要なのではないでしょうか?
ステップ1.自身の目標、目的を明確化する
ステップ2.現状を振り返り、目標・目的までの差異を把握する
ステップ3.差異を埋めるために必要な事柄を理解する
上記のステップを自らできる方は、自律型社員として自己成長し続けるでしょうし、そうでない社員がいる場合は、上司がしっかりとフィードバックをするとともに、部下が興味・関心を湧く、もしくは課題を真摯に受け止めるような指導、助言が必要になります。
以前、あるホテルのコンシェルジュの方が「お休みの時、色々なところへ出かけて食事をしたり買い物をしたりすると、自分がうれしかったり、逆に不満に感じる接客に遭遇するので、自分自身の接客を振り返る良いきっかけになる」とおっしゃっていました。この方は、まさしく自己成長欲求の高い方でしたが、常にこのような目標意識を持っているため、「選択的認知」が働き、他の業種・業態の接客に目が行くわけです。(まさしく、アンテナが高いわけですね)
「好きこそ物の上手なれ」とは、まさに本質をついていますね。