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No.12「報告・連絡・相談」

 新入社員・若手社員に対して「“報告・連絡・相談”はビジネスの基本」として、若かりし頃に教わったり、指導・助言したりした経験のあるビジネスパーソンは大多数ではないでしょうか?そのようにビジネスの基本でありながら、トラブル・クレームの主要因の一つに必ず出てくるのも“報告・連絡・相談”の抜け・漏れに起因したものが多いのも現実です。最近ではテレワークで業務をする機会が多くなった分、疎かになったり、後手後手になることが増えていると耳にする機会も増えてきました。

 なぜ基本的なことにも関わらず、“報告・連絡・相談”が的確に実践できないことが多数あるのでしょうか?多忙による抜け・漏れなども要因だと思いますが、筆者はそもそも“報告なのか、連絡なのか、相談なのか”違いが分かっていない人が多いのではないか、と考えています。

 そもそも3つの違いは下記のように整理されます(あくまでビジネスにおいて、という前提です)
・「報告」:指示された側が、指示された事柄に対する進捗ないしは結果を指示者に対して伝えること
・「連絡」:必要な情報などを関係するメンバーへ伝えること
・「相談」:自身で判断すべき事柄や方策が不明な事柄に対して、助言や結論を導いてくれる方の意見を聴くこと

 このように整理すると、的確に実践する上でのポイントも違いが出てきます(こちらも上記同様ビジネスにおいて、という前提です)。
「報告」の場合:①指示者に実施しているか
②指示者が求めている頻度や報告を入れるべき進捗の程度はどの程度か
③指示者の求めている報告の方法は何か
④指示者が理解できる内容で報告されているか
「連絡」の場合:①連絡する相手の範囲として、その情報を連絡する必要がある相手か
②連絡するタイミングとして、情報内容から適切か
③相手が知っておけば良い情報か(判断を必要とするならば連絡ではなく報告と相談。アクションが
必要なものは連絡ではなく指示もしくは依頼)
「相談」の場合:①助言・結論に導いてくれる立ち位置の相手か
②意見に対してその権限、資格を有する相手か

 前号のコラムで“事前期待”に関しての内容を記載しました。“報告・連絡・相談”はビジネスの基本だからこそ「出来て当たり前」と思われている(=事前期待されている)一方で上記したように3つの違いを正しく理解・実践できている方が少ない、という不思議な位置づけにあるアクションです。ビジネスの基本であることに異論はないのですが、実践が難しいアクションとして丁寧に指導していくことが重要なものとして捉えなおし、この環境下においてもスムーズに業務が進行するように環境整備をしていきたいものです。