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2021.09.15
Column
No.16「改めて企業理念に立ち返る」
少し嫌な言い方になりますがコロナ禍が当たり前になりつつあるぐらい長期化している中で働き方改革、消費者の購買行動変化などが大きく様変わりしてきています。更にはAI・IOTの発達と利用者側の心理障壁の低下とコロナによる接触機会を避ける傾向が無人店舗や業務の省人化などに拍車をかけています。このような外部環境要因からも人材のあり方に関して、否応でも考えなければならない状況にあります。おかげさまで弊社にも業種・業界を問わず、様々なご相談をいただく状況となっております。
上記したテーマは、クライアント様の状況に合わせて個別に人材戦略・戦術を考え対応させていただいておりますが、時代の流れの中で、本質論として共通すべき事項は無いか、を検討してみました。そこで導き出したのが、「企業理念への回帰・徹底」です。
そもそも企業理念は、企業としての存在する意義を明文化したものであり、様々な事象が起きる中、企業理念に即して判断をすべき軸になるものです。この軸となる企業理念に再着目し、そこから戦略・戦術、各種施策の展開を行うことが重要だと思います。
AI・IOTを活用するにしても、「他社がやっている」「時代の流れ」ではなく、どのように活用するのか、法的対応に関しても「法律だから」ではなく、自社においてなぜこの法的対応・順守が必要なのか、と企業理念を軸に考え、施策を打ち出していくことで、組織・社員個々人としても、やらされ感ではなく、前向き・能動的に取り組むことができ、成果につながりやすくなるのではないでしょうか?
また、別の観点で、各種調査データからも配属先企業へのロイヤルティが高く、仕事にやりがいを感じ、組織貢献したいと意識している社員ほど、自社の企業理念に共感していることがわかっております。しっかりと経営陣が企業理念実現への想いを強く持ち、実現に向けて取り組み続けて社員への浸透度が高い企業ほど、リテンションや内定者辞退に悩まれていらっしゃいません。
人の集合体である以上、会社・組織として不変であることと、時代環境に適応する施策とをバランスをもって成果につなげる軸となる自社の企業理念をこの環境下だからこそ改めて見つめ直してみてはいかがでしょうか?