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2023.07.18
Column
No.38「1+1=∞」
ここ20年近くにわたり、毎週末休みの日は小学生の子供たちに軟式野球を教えており、この猛暑が続く中で子供たちと共に真っ黒に日焼けして汗を流しております。
我がチームは「絶対優勝するぞ!」というよりも「5勝5敗で良いから野球、ないしは運動を好きになってもらいたい」「チームで活動することのすばらしさを知ってもらいたい」という方針で長年運営をしています。
そうした方針が知らず知らずのうちに伝わっているのか、子供たちは言葉に出さないまでも小学生ながら自身の性格や能力を鑑みてプレーをすることができ、時に出場できない選手もサポート役としてチームに貢献している姿を見るとえも言われぬ感動を覚えます。
仕事柄、このようなあり方を企業組織に見立てる癖があるのですが、サービス価値要因のLv4に「組織力」という要因があります。この「組織力」を向上させるには、色々な取り組みが考えられますが、大きくは方向性の取り組みが実践できているか、がポイントです。
1)「心」を合わせる
皆が共感できる目標を掲げ、その目標に向けてメンバーの「心=目標意識」を醸成し、リマインドし続ける
→「なぜその目標なのか?」「目標達成する意義は?」まで棚卸しして伝えていかなければ、皆の共感を得ることはできません。ややもすると、目標をどのように浸透化させるかのみを考えがちですが、そもそもの目標をどうするかが重要になります。その上で、目標達成にプロセスを明確に伝えることで、より共感度を高め、目標を達成する意欲が醸成されていきます
2)「行動」を合わせる
メンバーの個性は尊重しつつも、メンバー全員が取り組む基本行動を遵守する
→メンバー個々人の能力や与えられているミッションも違うわけですから一概に行動をすべて合わせることは厳しいのですが、同じ目標に向かって取り組むメンバーとして、共通的に遵守すべき行動を明確にし、その基本行動に対しては贔屓なく取り組むことがメンバーの結束力を高めます。基本行動を全員が実施することで、その組織のブランドイメージも醸成されることにつながるはずです
また、上記1,2を推進する中核たるリーダーは誰よりもその目標に対する意識を強く持ち、達成の可能性を強く信じていく必要があります。リーダーは「2つの目」でメンバーも見ますが、メンバーは「2つの目×メンバーの数」でリーダー“一人”を見ます。正月の“コマ”も、芯がしっかりしていなければ、うまく回りません。リーダーも組織の芯たるべく行動していくことが重要です。